プロジェクトリーダーProject Leader

プラント事業部 グループマネジャー 武智 仁

初仕事は、総工費3億円、工期?カ月の
プロジェクト。
そのすべてを最初に仕切ったのは、30歳だった。

「武智、やるか? 3億の工事だ」。
竹中社長に問われて、武智は震えた。武者震いだ。
何しろ、プロジェクトリーダーは初めてのミッションだった。
しかも、武智はと言うと、PCの扱いすらままならない…。
できるのか?いや、きっとやれる。戦いが始まった。

初仕事なのに、思わぬ壁が…、
重量数トンの装置を精度数ミクロンで設置する。

武智には、実ははっきりした入社動機がない。アルバイトだったのを社員にしてもらったのだ。だが、職人としての滑り出しには手ごたえを感じたし、おかげで、FRPや塩ビ・鉄・ステンレスの接合技術には自信がある。だが、プロジェクトリーダーはどうか。

「いや、この仕事、大変でしたね。何しろ、当時、PCの立上げもできなかったからね。でも、その辺の人に聞きまくったし、一生懸命だった。やっぱり職人の腕があったからね。まあ、できないできないって言ってても、必ずできるんですよ」。

工事の何から何まで目を見張る。
そして、お客様と現場を着実につなぐ。

この最初のガスタービン設置の仕事は工事丸ごと一式というワンストップの発注だったが、その肝となる何十t、何百tという重量のモーターを設置する場面において、武智は、精度数ミクロンというほとんど神業に近い据え付けをやってのけたのだった。

「プロジェクトリーダーの仕事というのはね。お客様の設計図と工程表に沿って工程を組むんですが、最初に配管と機器のボリュームをチェックして工事規模を予測し、それによって実際の工事を行う協力会社数社に声を掛けてから始めるんです」。

その後、約2週間~1か月が前段取りで、現地調査によって配管と機器などの正しい距離・寸法を実測し、必要な資材と数を出してお客様と調整していく。こういった打合せがとても大事で、途中、設計図にない箇所の処理やその工事の方法など現場の問題を吸い上げては、元請やお客様と情報共有して結論を出していくのだ。そして、自社工場でプレファブリケ―ションという配管材の事前加工が始まったら、2か月目くらいからいよいよ現場で工事を開始するという手順になる。

巨大プロジェクトを得意として、
いよいよロボット開発にも携わる。

武智がこのポジションに就いたのは、30歳の時だった。以来、大きな工事を中心にプロジェクトリーダーを務めている。中でも、総工費7億、工期10か月という最大規模となった化学プラントの新設工事では、5000点という配管材の断裁に必要な5万か所にものぼる溶接を、1日平均100人の動員、工事期間中にのべ2万6000人を超えるスタッフ・職人を使って達成した。しかし、もちろん長期戦ならではのトラブルや停滞が必ずある。そこをどうクリアするかが、まさに腕の見せ所なのだ。

「何しろ、工期が延長される現場はまずありませんから。きびしい。でも、『お前は開発型の仕事に向いてるから』って、確かに考えながら進めるのが得意なので、今後は、ロボットをやることになってるんですよ(笑)」。

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